債務整理と官報に掲載される？※官報掲載で悪影響はある？
債務整理の主な方法には、任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4つがありますが、このうち裁判所に申し立てて手続きを行う方法である、個人再生と自己破産の2つに関しては官報に公告されます。官報に公告されるのは裁判所が決定した内容ですが、債務者は官報の公告を通じて、債務整理を行っている事実が債権者だけでなく第三者にも広く知られることになります。
債務整理に関する官報の公告内容は、個人再生と自己破産では異なります。個人再生の場合では、再生手続の開始を決定したとき、再生債務者が提出した再生計画案を書面決議に付する旨を決定したとき、再生計画案の認可を決定したときの3度公告が行われ、自己破産の場合だと、破産手続の開始を決定したときと、免責の許可を決定したときの2度公告が行われます。官報への掲載費用は申立人側で負担することになっており、裁判所に手続開始の申し立てを行う際に現金で支払います。費用は申立先の裁判所ごとに異なりますが、個人再生では12,000円前後、自己破産では10,300円程度が相場となっています。
官報は全国各地にある販売所で購入でき、直近30日分であればインターネット上からも閲覧することが可能ですが、記載されている内容が法令に基づく事項が中心であるため、一般の人であれば目を通す機会は殆ど無いでしょう。しかし、金融機関や消費者金融、クレジットカード会社、信用情報機関などにとっては、個人の信用情報を調べるために重要なものとなっています。
そもそも官報とは、法律などの公布や裁判の内容などを、世間に知らしめるために国が発行している機関紙です。
債務整理をした方全てが官報に載ってしまうわけではありません。
債務整理の中でも、「自己破産」や「個人再生」は官報に載ってしまいますが、これには理由があります。「債務者の全ての債務を整理し、債権者に公平に分配を行う必要」があるからです。官報に債務者の氏名・住所が記載されれば、世間に債務整理が行われたこと示すことが出来ます。
官報に載るタイミングというのはいくつかあります。「自己破産」の場合、破産手続き開始決定の時と破産宣告の時です。「個人再生」の場合、個人再生手続きの時、書面決議決定の時、再生計画案の認可・不認可決定の時です。
役所関係者、法律関係者、金融関係者、不動産関係者などは官報を見ている可能性があります。基本的に、一般の人が見ることはほとんどありませし、そもそもその存在自体を知らない方も多数いるのが現状なので、周囲にバレてしまう可能性はかなり低いです。
官報に載るまでの過程において、信用情報機関に事故登録がされます。そうなってしまうと、一定期間（5年位）消費者金融や銀行でクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることは出来なくなります。
また、よく言われているのが闇金業者から勧誘があるという事です。他から借りられないからと言って、闇金業者から借りることは絶対にせず、しっかりと断ることが必要です。
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