自己破産｜浪費で借金…そんな自分に自己破産はできる？
自己破産は返済しきれないほどの借金を抱えてしまった人がその債務問題を解決するための手段として利用されるものですが、これはあくまでも「やむを得ない場合」にのみ適用されるものです。
悪意を持って借金を作った場合、例えば返すことが出来ないとわかっていたのに貸金業者を騙してお金を借りた場合や、自己破産を過去にも行っていたというのであればそれは改善の意識が無かったものだとされてしまうことになるでしょう。
こうした「借金を帳消しにする必要が無い」と判断されるような理由に関しては免責不許可事由と呼ばれているのですが、このひとつとしてあるのが浪費です。
浪費、つまり自分が持つお金を無計画に使用することで借金を作ってしまったなどの事情があったと判断されたのであればその借金は自業自得、自分で全て返済しなくてはならないとされてしまう可能性が高いのです。
具体的な浪費の内容として最も多いのはギャンブルによるものでしょう。
パチンコ、競馬、競輪など現在日本国内で参加できるギャンブルは数多くありますが、これらを理由として借金を作ってしまい、返済が出来なくなったというようであればそれは免責不許可事由に該当することになります。
一時期はFX取引による自己破産申請もかなり見られたのですが、FX取引によって生じた損失に関しても自己責任で補うべきだというのが一般的でした。
またその他にも不要なブランド品の買いあさりや、行く必要のない遊び目的の海外旅行などのために借金をしていたということであっても、この免責不許可事由に該当するとして判断されるケースがあります。
ちなみにここ数年、急激に増えている浪費とされているのが「ソーシャルゲームへの課金によるもの」です。
ソーシャルゲームはスマートフォンの普及によって爆発的に利用者を拡大させましたが、そこでは使用者の判断に応じた課金が出来るシステムが組み込まれています。
この課金にのめり込んでしまっていった結果、クレジットカードによる支出が爆発的に増加してしまって自己破産の道を選んだ人が多いのです。
ですがこれもブランド品の買いあさりなど、不要な買い物のためにただ無計画に自分のお金を使ったとみなすのが妥当とされていますので、この理由でも免責は認められないことがほとんどです。
自己破産の可否については裁判官の裁量によって決められる部分が大きいため「浪費をすると絶対に認められない」というわけでもないのですが、基本的にその成功率は格段に低くなるとして見ておいた方が良いでしょう。
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