自己破産って借金を減額するシステム?自己破産って何?
自己破産は自分がいま持っている借金の全額を減額してもらうことで今後の生活を再建していくための方法ですが、この方法はあくまでも「やむをえず債務を作り、それの返済に苦慮している」という人を対象として実施されているものです。
そのため自己破産は誰でも利用できるというものではなく、また利用できたとしてもその部分の借金の理由が「やむをえないものだった」と判断できない場合には、その部分については減額がされない可能性があるのです。
ではこの減額されない借金とはそもそもどのような扱いをされる部分なのかというと、専門用語でいえばこれは「非免責債権」とされています。
非免責とは責任が免除されないこと、債権はお金を返してもらう権利のことですから、簡単に言ってしまえば「返済責任が免除されない借金」として考えられるのです。
具体的な例としてはどういったものがあるのかについて、まず確認をしなくてはならないのは「租税などの請求権」です。
現代日本ではさまざまなものに対して税金が課されるようになっていますが、消費税などの一部税金を除けばそれは後から納付して行くことになります。
特に自己破産という手段を選ぶ以上は継続的な収入が無いケースも多く、そうした場合だと市民税や所得税などの支払いが遅れてしまうことも多いものです。
しかしそうした税金に関しては所得ベースで計算されることが多いため「納税できるのが通常だ」として判断されますし、他の借金と比べても支払いの優先度が極めて高く設定されていますので、結果としてこれは自己破産を行っても額が減らないわけです。
加えて「悪質、または重過失な不法行為による損害賠償請求権」も免除されない可能性が高いです。
通常の損害賠償請求権、例えば相手の不注意のみによって発生した事故や、予期できない事態、悪意が無かったがミスによって生じてしまった賠償責任などに関しては自己破産で減額をしてもらうことが出来ます。
ですがここに悪意があったとされるような場合や、飲酒運転による交通事故など悪質と判断されるようなものに関しては対象にすることが出来ないのです。
またこのほかにも「養育費などの支払い義務」や「意図的に債権者リストに掲載しなかった債権」などについても、減額の対象外になってきてしまいます。
特に意図的に特定の債権者を債権者リストから外すということになると、最悪の場合詐欺目的の破産手続きであるとして手続きそのものが却下される可能性もありますので、こうしたことは事前に必ずチェックしておくようにしてください。
債務整理で困ったら
- 最適な債務整理の方法を調べることができる
- 費用がいくらになるか分かる
⇒匿名で無料診断する
- 何度でも無料相談ができる
- 時間と労力の大幅な削減ができる
⇒そうや法律事務所に無料相談する
■電話相談の前に!
※下記のご質問はお受けできません。
- 個人間の借金
- 税金の相談
- 差し押さえの相談
- 本人以外からの相談
- 他事務所にご相談中の方
よく読まれている記事






自己破産って借金を減額するシステム?自己破産って何?関連ページ
- 自己破産は2回目でもできる?免責を受けるための必須条件!
- 自己破産は裁判所が免責を確定した場合に全ての債務がゼロになると言う債務整理です。一般的に債務整理は任意整理を利用し、住宅を手放す事無く借金を減額し、残りの債務を返済していく方法になるのですが、自己破産の場合は残りの債務の返済が出来な
- 自己破産いくらから申請できる?※借金返済額別返済方法
- 自己破産をしようと考えている人にとって「裁判所に申し立てができるようになるのはいくらからなのか」という点は大変気になるところです。しかし、自己破産が成立するかどうかは、申立先の裁判所で審理を担当する裁判官の判断によって決まるものであるため、
- 自己破産|母子家庭ですが自己破産を決意した理由
- 母子家庭などでも自己破産や個人再生などの方法で債務整理をすることはできるのかについてですが、基本的に債務整理をするときには制限は設けられているわけではありません。ですので、母子家庭においても債務整理をする際の支障などはないといえるでしょう。
- 自己破産|携帯電話の機種変更できる?自己破産時の縛り等
- 自己破産をしたあと、携帯電話やスマートフォンを機種変更をしたい場合、問題なくできるか気になっている人も多いのではないでしょうか?機種変更には信用情報機関と、滞納情報を交換するシステムが関わっています。事故情報をお互いに調べられますので、機種
- 自己破産|陳述書の書き方※結果が左右する?!
- 自己破産手続きを行っていく際には陳述書を作成する必要が出てきます。これは申し立てをした債務者がどうして自己破産に至ったのか、なぜそれが必要なのかというようなことを説明するための重要な書類です。もちろんこの書類だけで全てが決まるというわけ
- 自己破産のデメリットまとめ|申請する前に待って!
- 債務整理にも様々な方法があり、それぞれの借金の状態や収入に合わせて最適な方法で解決していくこととなります。安定した収入が得られている、減額できれば返済は可能というのであれば、任意整理や個人再生で対応していくことも考えてみましょう。そし
- 自己破産とクレジットカードの関係
- 自己破産をし、免責が認められれば、それまでの借金の返済義務がなくなります。ただ、自己破産にはデメリットも多いというイメージを持つ人も多いでしょう。自己破産をする事で、発生するデメリットは、持ち家等の処分できる財産があれば失う事になる、一
- 自己破産してローンをなかったことに。それが自己破産
- 自己破産は究極の債務整理であり、どんなに高額なローンも相殺できます。億単位の借金があったとしても、返済義務はなくなります。完全に収入に対して出費が上回り、いずれ行き詰まるとわかったら早めに弁護士に相談しましょう。費用は30万円~40万
- 自己破産|手続きわからない!自分でやるならご参考ください
- これ以上、頑張っても借金の返済が難しいという状態になった時に行う債務整理が、自己破産です。免責が認められると、借金の返済義務がなくなる事になりますが、その為には、処分できる財産があれば処分する必要がある、職業によっては、仕事を辞める必要が
- 自己破産しながら賃貸を借りることって可能?
- 現在はとにかく世の中全体が不景気なこともあり、なかなか借金を抱えずには生活していけないという人達も多く存在しているものです。そして借金というのは本来であれば全額頭を揃えて綺麗さっぱり返済してしまうのが一番しがらみもなくて理想的なのですが、な
- 自己破産|ギャンブルで借金地獄…その時の救済処置は?
- 基本的にギャンブルの借金というのは自己破産の条件に該当していないので、ギャンブルによる借金は他の方法から解決しなければなりません。ギャンブルによってかなり大きな借金を抱えた場合に自己破産をすることができなければ、他にどのような方法があるのか
- 自己破産する前にまずはメール相談!自己破産って何?
- 個人の自己破産の場合には、理由がどうであれ誰にも相談することができずに一人で悩んでいることがほとんどです。家族や友人にも恥ずかしくて相談できない、或は、自分のことで余計な心配をかけたくないなど様々です。そして、悩んでいる間にも借金は膨らみ万
- 自己破産した人の口コミ集|経験者の意見を参考にしたい!
- キャッシングでトラブルに見舞われた利用者の行き着く先のひとつの選択肢として、自己破産という言葉をよく耳にすることがあります。一般的なイメージとしては、借金に追われてその返済ができなくなった利用者が、全ての財産をなげうってその債務を整理すると
- 自己破産│電話相談するならどこがいい?実績で選ぶなら?
- 借金が何らかの理由で返済不能に陥ったさいにとられる法的な救済措置として自己破産があります。自己破産は、債務の一切を免除してくれる代わりとして、20万円以上の財産と99万円以上の現金が没収の対象となり、自宅や車などを失うことになります。また
- 自己破産│失敗しないための備えとは?何からすればいい?
- 債務整理をすると、多額の借金の場合には主に弁護士などは返済不可能と考えて自己破産を推奨します。確かに、自己破産をしてそれが裁判所に認めてもらえると返済をする必要がなくなり借金もゼロとなります。ただ、全ての人が申請をしても自己破産が可能か